映画『すずめの戸締まり』を見て、原作の小説も読んでみようか迷っている人は多いはずです。ただ、映画と同じ話をもう一度たどるだけなら読む意味があるのか、文庫1冊を最後まで読み切れるのかは、買う前に気になるところでしょう。
小説『すずめの戸締まり』は、映画の監督である新海誠が自分で書いた原作小説です。映画の公開より先に発売されているので、映像を見る前に物語だけを先に受け取ることもできます。
この記事では、作品情報とネタバレなしのあらすじ、どんな人に向いているかを紹介します。筆者が高校生のころに読んで、そのあともう一度読み返した感想と、無料で読む手段があるのかもまとめました。
映画と小説はどちらが先なのか、本編のほかに何冊あるのか、読書感想文に使えるのかといった疑問にも最後で答えています。
小説『すずめの戸締まり』の作品情報
小説『すずめの戸締まり』の基本情報は以下のとおりです。読書感想文で必要になる書誌情報も、この表からそのまま拾えます。
| 書名 | 小説 すずめの戸締まり |
|---|---|
| 著者 | 新海誠 |
| 出版社 | KADOKAWA |
| レーベル | 角川文庫 |
| 発売日 | 2022年8月24日 |
| ページ数 | 384ページ |
| 冊数 | 1冊で完結 |
著者の新海誠は、映画『すずめの戸締まり』の監督その人です。原作と脚本と監督を、ひとりで手がけています。
小説『すずめの戸締まり』のあらすじ
舞台は現代の日本。九州の静かな港町で、叔母の環と二人で暮らす17歳の女子高校生・岩戸鈴芽の物語です。
ある日の登校中、鈴芽は「扉を探してるんだ」という青年とすれ違います。気になって後を追い、山の中の廃墟までたどりつくと、そこには崩れた景色から取り残されたように、古ぼけた白い扉がぽつんと立っていました。
何かに引き寄せられるように、鈴芽はその扉に手を伸ばします。青年の名は宗像草太といい、災いをもたらす扉を閉めて鍵をかける「閉じ師」として旅を続けている人物でした。
やがて二人の前に、人の言葉を話す白い猫・ダイジンが現れます。ある出来事をきっかけに、草太は鈴芽が幼いころに使っていた三本脚の子供用の椅子に姿を変えられてしまいました。
その間にも、日本各地では扉が次々に開き始めます。開いた扉をそのままにすると向こう側から災いが訪れるため、閉めて回らなければいけません。椅子の姿になった草太とともに、鈴芽の戸締まりの旅がはじまります。
小説『すずめの戸締まり』はこんな人におすすめ
小説『すずめの戸締まり』は、こんな人におすすめです。
- 通勤や通学の移動時間で少しずつ読み進めたい人
- 場面が次々に切り替わる物語のほうが集中が続く人
- 映画を見たけれど設定が飲み込めず、落ち着いて確認したい人
文庫1冊としては厚めの分量ですが、鈴芽が土地を移るたびに場面も切り替わります。移動の区切りがそのまま読む区切りになるので、細切れの時間でも筋を追いやすい作りです。文章そのものは平易で、難しい言い回しもほとんど出てきません。
逆に、ひとつの土地に腰を据えて描かれる物語を読みたい人には、落ち着かなく感じるかもしれません。
小説『すずめの戸締まり』を読んだ感想
筆者がはじめて読んだのは高校生のころで、映画が公開されてしばらく経ってからでした。カフェや外出先で時間ができたときに少しずつ読み進め、そのあともう一度読み返しています。最後に開いたのは2〜3年前です。
よかったところ
いちばん感心したのは、閉じ師という役目の作り込みです。扉を閉めて鍵をかけるまでの手順がきちんと決まっていて、思いつきで扉を封じているわけではないことが読んでいて伝わってきました。
要石とダイジンの扱いも印象に残っています。災いを押さえる要石と、人の言葉を話す白い猫という取り合わせは突飛に見えるのに、読み進めるうちに、この世界ではそういうものなのだと納得させられていました。
土地の描き方も面白かったです。鈴芽の地元である九州の港町から、四国、神戸、東京へと舞台が移っていくのですが、町ごとの空気が別物として書き分けられていて、一緒に移動している気分になりました。
読み返したときも途中で止まらなかったのは、旅が進むにつれて場面も切り替わるからです。ネタバレになるので詳しく書けないのが残念ですが、前半に置かれていた要素が後半で効いてくる作りには素直に感心しました。
合わないと感じたところ
分かりにくいと感じたのは、要石が何をしているものなのかという部分です。仕組みを飲み込めず、もやもやしたまま先へ読み進めていました。
あとで映画を見て、ようやく腑に落ちました。文章だけで理解しきれなかったのは、少し心残りです。
小説『すずめの戸締まり』を無料で読む方法
小説『すずめの戸締まり』は、Kindle Unlimitedの読み放題の対象外です(調査時点)。読み放題で無料のまま読み切ることはできないため、Kindle版か文庫版の単品購入になります。
オーディオブックも配信されていません。Audibleで作品名を検索しても本作は出てこないので(調査時点)、耳で聴いて読書を進めたい人には手段がない状態です。
費用をかけずに中身を確かめたいなら、Kindleストアの無料サンプルで冒頭を試し読みできます。文章の相性は、ここで確かめておくと失敗しにくいはずです。
読み放題やオーディオブックの対象は入れ替わるため、読む前に商品ページで最新の状態を確認してください。
小説『すずめの戸締まり』に関するよくある質問
小説と映画はどっちが先ですか?
小説が先です。小説の発売は2022年8月24日、映画の公開は同年11月11日で、小説のほうが約3か月早く出ています。
物語は同じなので、どちらから触れてもかまいません。
小説と映画で内容は違いますか?
同じ物語です。完成した脚本を別の書き手が小説にしたものではなく、新海誠監督が自分で書いた原作小説にあたります。
映画で映像と音楽が担っていた場面が、そのまま文章に置き換わります。
本編のほかに何冊ありますか?
大きく2種類あります。ふりがなとイラストがついた角川つばさ文庫版『すずめの戸締まり』(2022年10月13日発売)と、講談社から出ているコミカライズ版(作画は甘島伝記/全3巻)です。
つばさ文庫版は本編と同じ物語なので、大人が読むなら角川文庫版を選べば足ります。
読書感想文に使えますか?
分量は文庫版で384ページの1冊完結なので、長編に比べれば読み切れる部類です。文章も平易で、学年に合わせてふりがなつきのつばさ文庫版も選べます。
ただし課題図書の指定がある場合もあるため、書き始める前に学校の条件を確認してください。
まとめ
小説『すずめの戸締まり』は、映画の監督である新海誠が自ら書いた原作小説です。映画より先に発売されていて、物語は映像版と変わりません。
鈴芽の旅は、土地が変わるたびに場面も切り替わります。移動時間や待ち時間に少しずつ読み進めても、筋を追いやすい作りです。
Kindle Unlimitedの対象外で、オーディオブック版も配信されていません(調査時点)。無料で読み切る手段はないので、冒頭を無料サンプルで試してから決めるのが確実です。
Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。


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