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小説『俺たちの箱根駅伝』のあらすじと感想をネタバレなしで紹介

小説『俺たちの箱根駅伝』のあらすじと感想をネタバレなしで紹介

ドラマ化をきっかけに池井戸潤の『俺たちの箱根駅伝』が気になっている人は多いはずです。ただ、単行本は上下巻に分かれていて、合わせると700ページを超えます。会社ものではなくスポーツが主題なので、池井戸作品を読み慣れていても勝手が違うかもしれません。

本作の舞台は箱根駅伝です。予選会からの出場を狙う大学の陸上競技部と、その中継をつくるテレビ局のスポーツ局、二つの側から同時に描かれます。

この記事では、作品情報とネタバレなしのあらすじ、どんな人に向いているかを紹介します。筆者が実際に読んだ感想と、Audible版を通勤の電車で聴いた感想もまとめました。

文庫版は出ているのか、明誠学院大学にモデルはあるのか、Kindle Unlimitedで読めるのかといった疑問にも最後で答えています。

俺たちの箱根駅伝 上 表紙
出典:Amazon

俺たちの箱根駅伝 上

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

目次

小説『俺たちの箱根駅伝』の作品情報

小説『俺たちの箱根駅伝』の基本情報は以下のとおりです。ページ数は上巻と下巻で違うので、どちらの数字かが分かる形で並べました。

書名俺たちの箱根駅伝(上・下)
著者池井戸 潤
出版社文藝春秋
レーベル単行本(電子版は文春e-book)
発売日2024年4月24日
ページ数上 376ページ/下 336ページ
冊数全2巻(完結済み)

2冊に分かれていますが、続編があるわけではありません。この2冊で結末まで読み切れます

池井戸潤が単行本を上下巻の組で出したのは、この作品がはじめてです。『週刊文春』での連載は2021年11月に始まり、単行本になるまで1年以上かかっています。

小説『俺たちの箱根駅伝』のあらすじ

舞台は現代の日本。正月に行われる「東京箱根間往復大学駅伝競走」、通称・箱根駅伝です。走る学生の側と、その中継をつくるテレビ局の側、二つの物語が並んで進みます。

一方の主役は、古豪・明誠学院大学陸上競技部の主将・青葉隼斗です。箱根駅伝で連覇したこともある名門ですが、その名も今は昔で、本選出場を2年連続で逃していました。

卒業を控えた隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスです。故障を克服して渾身の走りを見せようとする隼斗に、「箱根の魔物」が襲い掛かります。

もう一方の主役は、箱根駅伝の中継を担う大日テレビ・スポーツ局です。プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていました。中継は正月の2日間、東京から箱根までの道路と時間を生で追いかける仕事です。

かつて「不可能」と言われたその生中継を成功させた伝説の男がいます。その仕事が現代にどう受け継がれているのか、テレビマンたちの苦悩と奮闘が、走る側の物語と交互に描かれていきます。

俺たちの箱根駅伝 上 表紙
出典:Amazon

俺たちの箱根駅伝 上

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

小説『俺たちの箱根駅伝』はこんな人におすすめ

小説『俺たちの箱根駅伝』は、こんな人におすすめです。

  • 通勤や通学の時間を使って、長い小説を腰を据えて読みたい人
  • 仕事の現場を書いた小説を探している人
  • 分厚い本を持ち歩きたくなくて、耳で読書を進めたい人
  • 箱根駅伝を毎年見ていて、中継の裏側も知りたい人

700ページを超える分量ですが、10月の予選会という締切に向かって進むので、どこまで読んだかを見失いません。走る側とつくる側が交互に出てくるぶん、片方で疲れてももう片方で持ち直せます。

逆に、短い時間でさっと1冊読み終えたい人には、この分量は重く感じるかもしれません。

小説『俺たちの箱根駅伝』を読んだ感想

筆者が読んだのはここ数か月で、社会人になってからです。通しで1回、上巻から下巻まで最後まで読みました。先にAudible版を聴いていたので、紙で読み直したときに人物の名前と顔がすんなり並びました。

よかったところ

いちばん引き込まれたのは、予選会に向かうまでの重さでした。明誠学院大学は本選出場を2年連続で逃していて、青葉隼斗は卒業前の最後の1年です。勝てる保証がどこにもないまま読み進めることになり、ページをめくる手が止まりませんでした。

青葉の背負い方も印象に残りました。主将としてチームをまとめる側に回りながら、自分も走らなければならない立場です。故障から体を戻していく過程と、後輩への接し方の使い分けを読んでいて、この役はきついなと感じました。

中継をつくる側の話が面白かったのは予想外でした。箱根の生中継そのものが難しいという前提から入り、217.1キロを追いかけるスタッフの人数と規模感が具体的に書かれています。社内から降ってくる数字の要求と、現場が守りたいものがぶつかる場面がいちばん読ませました

部内の関係の書き方もよかった点です。区間を争う緊張と、実力差のある部員同士の距離が同じ密度で書かれていたので、チームがひとつの塊ではないことがよく分かりました。

合わないと感じたところ

テレビ局側に話が移るとテンポが落ちました。徳重が社内の調整に動く場面と、中継の技術的な説明が続くところでは、読む速度がはっきり下がりました。

登場人物も覚えづらかったです。大日テレビのスタッフ陣とライバル大学側の人物が混じって、誰がどこの人か分からなくなり、戻って読み直したり読み飛ばし気味に進んだりしました。

分量も素直に重かったです。読み終えるまでに日数がかかりました。

Audibleで小説『俺たちの箱根駅伝』を聴いた感想

筆者は通勤の電車とバスで聴いていました。この作品は紙の本を読む前にAudible版から入り、通しで1回、最後まで聴き終えています。寝る前や休憩中にも再生していました。

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よかったところ

はじめて触れたのが音声だったので、手がふさがっていても話が進んでいくのが素直に助かりました。紙だと持ち歩くのをためらう分量ですが、通勤の往復だけで先へ進みました。

読み手の演技がよかったのは、レースが進んでいく場面です。走っている時間の長さが、声の張り方だけで伝わってきました

学生たちのやり取りも、耳で聴くほうが生きていました。部内の会話が声になると、同じ学年でも力関係があるのが分かりやすかったです。

速度は等倍で聴きはじめて、途中から上げました。説明が続くところは速めても筋を追えたので、そのまま最後まで走り切りました。

俺たちの箱根駅伝 上 表紙
出典:Amazon

俺たちの箱根駅伝 上

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

合わないと感じたところ

セリフの判別はしづらかったです。とくに明誠学院大の部員同士が並んで話す場面と、ライバル大学の監督や選手が出てくるところでは、誰の声なのか分からなくなりました。

移動や作業に気を取られると、話を聞き落としました。戻さずそのまま進めたこともあれば、止めて戻して聴き直したこともあります。

大筋は追えていたつもりでしたが、あとで紙の本を読んで驚いたのは、聞き落としていたところの多さです。

寝る前に聴くのも向きませんでした。途中で眠くなって進んだ分を戻すことになり、区切りのいいところで止められないまま、寝るのが遅くなりました。

小説『俺たちの箱根駅伝』を無料で読む方法

小説『俺たちの箱根駅伝』を費用をかけずに楽しむなら、Audibleの無料体験を使う方法があります。

Audibleでは上下巻とも聴き放題の対象です(調査時点)。ナレーターは浅木俊之、再生時間は上巻が10時間39分、下巻が9時間19分です。

Audibleは初回30日間が無料で、無料期間内に退会すれば費用はかかりません。無料期間が終わると月額1,500円で自動更新されます。

2冊あわせて20時間ほどの分量です。往復1時間の移動なら、20日ほどで聴き終わる計算になります。

聴き放題の対象作品は入れ替わります。聴きはじめる前に、商品ページで対象になっているかを確認してください。

小説『俺たちの箱根駅伝』に関するよくある質問

俺たちの箱根駅伝の文庫版は出ていますか?

文庫版は出ていません(調査時点)。手に入るのは文藝春秋の単行本と、その電子書籍版です。

文庫化の時期についての発表も見当たりません。いま読むなら単行本か電子版、耳で聴くならAudible版を選ぶことになります。

Kindle Unlimitedで読めますか?

Kindle Unlimitedの対象外です(調査時点)。読み放題では読めないため、Kindle版は単品購入になります。

読み放題の対象作品は入れ替わるため、購入前に商品ページで確認してください。冒頭だけであれば、Kindleストアの無料サンプルで試し読みできます。

明誠学院大学や大日テレビにモデルはありますか。実話ですか?

実在の大学やテレビ局をそのまま描いた小説ではありません。著者は刊行記念のインタビューで、実在のチームを舞台に勝手な物語を作ることは避けたと話しています。架空の大学で書ける切り口が見つかるまで6、7年かかったそうです。

一方で、中継側は取材にもとづいて書かれています。箱根駅伝の生中継を実現させた初代プロデューサーをはじめ、関係者に直接話を聞いたと語られています。

ドラマはいつから放送されますか?

2026年10月から、日本テレビ系の連続ドラマとして放送されます。主演は大泉洋、共演は伊藤沙莉と山下智久です。

単行本が出たのは2024年4月なので、放送までは2年半ほど空いたことになります。先に原作を読んでおきたい人には、まだ時間があります。

上下巻をまとめた合本版はありますか?

電子書籍にあります。『合本 俺たちの箱根駅伝』という商品で、上下巻が1冊にまとまっています。

紙の本は上下巻に分かれた単行本だけです。2冊を持ち歩きたくない場合は、電子版か合本版を選ぶ形になります。

まとめ

小説『俺たちの箱根駅伝』は、箱根駅伝を走る学生と、その中継をつくるテレビ局の両側から書かれた池井戸潤の長編です。単行本は上下巻に分かれていて、この2冊で結末まで読み切れます。

筆者はテレビ局側の場面で読む速度が落ちましたが、予選会に向かうまでの重さと、中継を支えるスタッフの規模感には引き込まれました。仕事の現場を書いた小説が好きなら、分量ほどには重く感じないはずです。

Kindle Unlimitedの対象外ではあるものの、Audibleでは上下巻とも聴き放題の対象です。移動時間で長編を進めたい人は、30日間の無料体験から試してみてください。

Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

そうた
通勤・通学BOOKS 運営者
近くに大きな本屋がない町に住んでいます。読みたい本がすぐ手に入らないので、自然とKindleとAudibleに落ち着きました。今は大学に通いながら、通学と家での時間を読書にあてる生活を送っています。映像化された作品の原作を中心に、読んでよかったものだけを書いています。
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