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『銀翼のイカロス』のあらすじ・感想・Audible版をネタバレなしで紹介

『銀翼のイカロス』のあらすじ・感想・Audible版をネタバレなしで紹介

半沢直樹シリーズの4作目にあたる『銀翼のイカロス』は、ドラマから入った人ほど手を出しにくい1冊です。前の3作を読んでいないと話についていけないのか、単行本と文庫で出版社が違うのはなぜなのかは、買う前に引っかかるところでしょう。

本作は、破綻寸前の航空会社の再建を任された半沢が、巨額の債権放棄を求める政府側と正面からぶつかる話です。相手は上司でも取引先でもなく、国家権力に変わります。

この記事では、作品情報とネタバレなしのあらすじ、どんな人に向いているかを紹介します。筆者が学生のころに読んだ感想と、Audibleで聴いた感想もまとめました。

読む順番や続編、文春文庫版と講談社文庫版が同じ本なのかといった疑問にも、最後で答えています。

銀翼のイカロス 表紙
出典:Amazon

銀翼のイカロス

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

目次

『銀翼のイカロス』の作品情報

『銀翼のイカロス』の基本情報は以下のとおりです。

書名銀翼のイカロス
著者池井戸潤
出版社文藝春秋
レーベル文春文庫
発売日2017年9月5日
ページ数448ページ
冊数1冊で完結(半沢直樹シリーズ全5作の第4作)

単行本はダイヤモンド社、文庫は文藝春秋、改題版は講談社と、同じ作品が3つの出版社から出ています。書店やネットで探すと表紙も書名も違うものが並ぶので、どれを買えばいいのか迷いやすいところです。

『銀翼のイカロス』のあらすじ

舞台は現代の日本。大手銀行の東京中央銀行に勤める半沢直樹が主人公です。出向していた子会社の東京セントラル証券から本店に戻ったところから、この話は始まります。

復帰した半沢に、頭取から大きな仕事が回ってきます。破綻寸前の航空会社、帝国航空の再建を担当せよという指示でした。国を代表する規模の会社で、貸したお金が焦げつけば銀行にとっても痛手になる案件です。

そこへ政権交代が重なります。新政権の国土交通大臣は帝国航空再生タスクフォースを立ち上げ、半沢たち銀行側に巨額の債権放棄を求めてきました。

要求された額は500億円。銀行が貸したお金を帳消しにしろという話で、半沢は当然のように突っぱねようとします。ただ、相手が大臣となると、これまでのように理屈だけでは押し返せません。

しかも、味方であるはずの銀行の上層部までが半沢の敵に回ります。四面楚歌のなかで、半沢はこの要求の裏に何があるのかを探りはじめます

銀翼のイカロス 表紙
出典:Amazon

銀翼のイカロス

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

『銀翼のイカロス』はこんな人におすすめ

『銀翼のイカロス』は、こんな人におすすめです。

  • 通勤や通学の移動時間で、読みごたえのある長編を進めたい人
  • 会社勤めの理不尽さに覚えがあって、読んで溜飲を下げたい人
  • 半沢直樹シリーズを順番に読んでいて、4作目を探している人

448ページの1冊で完結します。章ごとに交渉の相手や場面が切り替わるので、細切れの時間で数十ページずつ進めても筋を見失いません。銀行や航空会社の仕事の話が骨格なので、働いている人ほど状況を飲み込みやすいはずです。

逆に、組織どうしの交渉が話の中心なので、仕事から離れた小説を読みたい人には向きません。

『銀翼のイカロス』を読んだ感想

筆者が読んだのは学生のころで、通算では1回です。通学の電車やバスで少しずつ進め、続きが気になったときは家で腰を据えて読んでいました。

よかったところ

印象に残っているのは、半沢が引き受けさせられる仕事の重さです。頭取から帝国航空の再建を命じられる場面で、断れない立場に置かれていることが分かり、そこから先の展開に身構えたのを覚えています。

タスクフォースから債権放棄を求められるところは、無茶な要求だと思いながら読みました。それでも半沢の返し方は場当たりではなく、手順を踏んで理屈で押し切っていく運びに納得しました

痛快だったのは、相手が大臣でも半沢の態度が変わらないところです。肩書きで引かず、銀行員としての筋を通そうとする姿勢が最後まで一貫していて、読んでいて気持ちがよかったです。

銀行の中の描き方も生々しく感じました。出向や左遷という言葉の重みや、上の立場の人が保身に走る動き方が具体的で、学生だった筆者には働くことの手ざわりが少し怖く映りました。

合わないと感じたところ

政治や官僚まわりのやり取りが入り組んでいて、そのあたりでは読む速度が落ちました。誰がどの立場で何を狙っているのかを追いきれないまま、先へ進めた箇所もあります。

人物の多さにも手こずりました。銀行の上層部と帝国航空側の人が同じくらいの密度で出てくるので、名前と肩書きが頭の中で混ざりました。

Audibleで『銀翼のイカロス』を聴いた感想

筆者が聴いたのは、紙で読んだのと同じ学生のころです。車の運転中と、家事や散歩をしながらの時間に、再生速度を少し上げて通しで1回聴きました。

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よかったところ

ナレーションの吉田健太郎は、全体としては淡々とした読み方です。手を動かしながらでも耳が疲れず、1.2倍から1.5倍に上げても言葉が潰れませんでした。

そのぶん、半沢が相手に詰め寄る場面と、タスクフォースとの交渉の場面では読み方が明らかに変わります。運転中なのに、意識が物語のほうへ持っていかれました。

意外だったのは、声で聴くほうが場の空気をつかみやすかったことです。会議や交渉の場面で誰が黙っているのか、どこで間が空いたのかまで伝わってきて、銀行の中の景色が紙で読んだときより濃く浮かびました

銀翼のイカロス 表紙
出典:Amazon

銀翼のイカロス

池井戸 潤(著)

5分無料試し聴き

合わないと感じたところ

苦しかったのは、誰が話しているのか分からなくなるところです。政府やタスクフォース側の人たちと、半沢の周りの同僚や部下は、聴いているだけでは区別がつきませんでした。

分からなくなったときの対応もばらばらでした。運転中は戻せないのでそのまま流し、家事の手が空いたときだけ止めて聴き直しています。

数字や条件の話が出てくると、止まって考えられないのをもどかしく感じました。交渉のやり取りを一度追い直したくても、耳で聴いているあいだは戻す手間のほうが大きく、そのまま先へ進むしかありませんでした。

『銀翼のイカロス』を無料で読む方法

『銀翼のイカロス』を費用をかけずに読むなら、Audibleの無料体験を使う方法があります。

Audibleでは聴き放題の対象です(調査時点)。再生時間は10時間58分です。

Audibleは初回30日間が無料で、無料期間内に退会すれば費用はかかりません。無料期間が終わると月額1,500円で自動更新されます。

再生時間から計算すると、往復1時間の移動なら11日ほどで聴き終わる分量です。

半沢直樹シリーズは1作目から順にAudibleで配信されていて、1作目から4作目までが聴き放題の対象です(調査時点)。前の3作を聴いてから本作に進むこともできます。

『銀翼のイカロス』に関するよくある質問

「銀翼のイカロス」はなんと読みますか?

「ぎんよくのいかろす」と読みます。文藝春秋の商品ページでも、書名のかなは「ぎんよくのいかろす」と表記されています。

半沢直樹シリーズはどの順番で読めばいいですか?

刊行された順に読むのがおすすめです。全5作で、順番は以下のとおりです。

  1. オレたちバブル入行組
  2. オレたち花のバブル組
  3. ロスジェネの逆襲
  4. 銀翼のイカロス
  5. 半沢直樹 アルルカンと道化師

本作は半沢が出向先から本店に戻る場面から始まります。3作目まで読んでいると、半沢が置かれている立場を説明なしで追えます

『銀翼のイカロス』と『半沢直樹 4 銀翼のイカロス』は同じ本ですか?

同じ本です。講談社の商品ページには「本書は2017年9月に文藝春秋より『銀翼のイカロス』として刊行された文庫を改題したものです」と明記されています。

文春文庫版と講談社文庫版のどちらを選んでも、読める話は変わりません。シリーズの通し番号で並べたいなら講談社文庫版、書店で見つけやすいほうでよければ文春文庫版という選び方になります。

『銀翼のイカロス』に続編はありますか?

あります。半沢直樹シリーズの第5作『半沢直樹 アルルカンと道化師』が本作の次にあたり、現時点でシリーズはこの5作です。

Kindle Unlimitedで読めますか?

Kindle Unlimitedの対象外です(調査時点)。読み放題では読めないため、Kindle版は単品購入になります。

読み放題の対象作品は入れ替わるため、購入前に商品ページで確認してください。

買う前に試し読みはできますか?

文藝春秋の商品ページに「試し読み」が用意されています。Kindleストアでも、冒頭部分の無料サンプルを端末に送れます。

まとめ

『銀翼のイカロス』は、半沢直樹シリーズの4作目にあたる長編です。破綻寸前の帝国航空の再建を任された半沢が、500億円の債権放棄を求める政府側と正面からぶつかります。

相手が大臣に変わっても半沢のやり方は変わらず、肩書きで引かないまま手順と理屈で押し返していきます。組織の力学と交渉の駆け引きが物語の軸になっているので、読みごたえは十分です。

Kindle Unlimitedの対象外ではあるものの、Audibleでは聴き放題の対象です。移動中に物語を進めたい人は、30日間の無料体験から試してみてください。

Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

そうた
通勤・通学BOOKS 運営者
近くに大きな本屋がない町に住んでいます。読みたい本がすぐ手に入らないので、自然とKindleとAudibleに落ち着きました。今は大学に通いながら、通学と家での時間を読書にあてる生活を送っています。映像化された作品の原作を中心に、読んでよかったものだけを書いています。
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